CUDIORA / CASE & EXPERIMENT

SHIFT SPACE SERIES

REALとVIRTUALのあいだにあるもの。

不動産のWeb表現は、すでにかなり先まで進んでいます。建物を3Dで見せる。完成前の空間を歩く。住戸を選ぶ。360°で室内を見る。世界にも日本にも、こうしたインタラクティブな不動産サイトは存在します。

SHIFTシリーズが試しているのは、3Dそのものの新しさではありません。実在する不動産と、まだ存在していない未来のあいだを、Webでどうつなぐかということです。

REAL→DECISION→VIRTUAL→POSSIBLE FUTURE
01 / BETWEEN

見せたいのは、完成した未来だけではありません。

不動産には、必ず現実があります。実際の建物、街、予算、構造、設備があります。一方で顧客が知りたいのは現在だけではありません。この空間を変えたらどうなるのか。この建物を活かしたら、どんな未来があり得るのか。その未来はまだ存在していません。

REALとVIRTUALの間には、
DECISIONがあります。

何を残すのか。何を変えるのか。どこにお金をかけ、何をしないのか。そして、どこで止めるのか。不動産の仕事はBEFOREとAFTERだけではなく、その間にこそあります。

02 / THREE APPROACHES

SHIFTは、一つの見せ方ではありません。

物件や事業によって、何を体験してもらうべきかは違います。共通しているのは、3Dや360°を主役にしないことです。不動産や会社について理解してもらうために、必要なところだけ技術を使います。

SHIFT / 01

3D空間から、6つの実在するBefore / Afterへ

仮想的な3D空間から、実際に手がけた6物件を選び、それぞれのBefore / Afterへ進みます。通常なら実績一覧に並べる物件を、空間から選ぶ体験へ置き換えました。その先にあるのは実際の不動産と実際の仕事です。VIRTUALから入り、REALへ戻ります。

SHIFT / 02

PREMIUM OFFICE浜松町|実在するシェアオフィスを入口に

実際に運営されているシェアオフィスを、その場から360°見渡します。歩き回るのではありません。その実在空間から別の事業へアクセスします。通常の企業サイトの事業メニューという構造を大きく変えず、入口だけをリアルな空間へ置き換えました。

SHIFT / 03

SHIFT SPACE|「どこまで変えるか」を体験する

ユーザー自身が空間を変化させます。しかし、手を加えれば加えるほど良くなるわけではありません。最後は「このくらいがちょうどいい」という地点へ戻ります。完成形ではなく、不動産会社が実際に行う「どこまで変えるか」という判断を体験します。

03 / UI

インタラクティブでも、「ビジネスWebサイト」であることを忘れません。

3Dや360°を使うと、できることは増えます。しかし企業サイトを訪れた人が、ゲームをしたいわけではありません。先進的な事例を実際に操作すると、表示が重い、何をすればいいのか分からない、ビジュアルは強烈でも言いたいことが残らない、と感じるものもありました。

「見る」「選ぶ」「進む」は変えません。

浜松町なら360°見渡して入口を選び、通常の事業ページへ進みます。6物件のSHIFTなら3D空間から物件を選び、Before / Afterを見る。SHIFT SPACEなら空間を変化させ、その結果を見る。表現は変わっていても、基本操作は通常のWebサイトから大きく外しません。

ボタンならボタンに見える。入口なら入口に見える。戻る場所が分かる。操作方法ではなく、操作した結果に意識を使ってもらう。それもSHIFTシリーズのUI設計です。

04 / SURPRISE

とはいえ、今は「サプライズ」も追求しています。

SHIFTシリーズには、現在のAIで企業サイトの表現をどこまで容易に拡張できるのかを確かめる実験という側面もあります。3D空間にする。360°を入口にする。空間を変化させる。文字を崩して消す。今だからこそ、一度は「そこまでやる必要がありますか」と言われるところまで試しています。

ただし、単に驚かせることが目的ではありません。「すごい」で終わるのでもありません。

最後に残したいのは、
「なるほど。言いたいことって、そういうことか」です。

だから短い言葉が重要になります。「このくらいがちょうどいい」「程よいは難しい」。体験したあとに読むからこそ、同じ短い言葉の意味が変わります。

SURPRISE最初に少し引っかかる。
EXPERIENCE自分で見る、選ぶ、変える。
WORD短い言葉に出会う。
UNDERSTANDING「なるほど」と意味がつながる。
MEMORY全文ではなく、何かが残る。
05 / MEMORY

なぜ、文字をシュレッダーにかけるのか。

SHIFTシリーズでは、文字を裁断し、シュレッダーにかけたように断片へ変えていくエフェクトを一貫して使っています。単に派手だから採用した演出ではありません。

もともとは、サイト制作者自身が制作したアート作品から来ています。その作品では、文字が裁断され、断片になり、形を失っていく現象を、人間の記憶の象徴として扱っていました。

人は、読んだ文章をそのまま保存しているわけではありません。時間が経てば言葉は欠け、順番も曖昧になります。それでも、何かだけが残ることがあります。

文字を消すことで、
言葉を残す。

企業サイトの理念、事業内容、実績、数字をすべて覚えてもらうことはできません。だから最後に一つ何が残るのかを考えます。アート作品で試していた「記憶・言葉・裁断」を、ビジネスサイトへ持ち込んでいます。

06 / RARITY

希少なのは、技術ではなく「つなぎ方」です。

SHIFTシリーズを「世界初」と呼ぶつもりはありません。3D、WebGL、360°、生成AI、Before / Afterのどれにも先行事例があります。公開されていないシステムや、すでに終了したプロジェクトもあります。

それでも、実在する不動産を起点として、3D空間、360°、Before / After、事業紹介、ユーザーによる空間変化を使い分け、その先を不動産会社の実際の仕事や判断へ接続する構造は、少なくとも一般的ではありません。

3D空間から実在する物件へ戻る。実在するシェアオフィスから別の事業へ進む。空間を変化させながら「どこまで変えるか」という判断へたどり着く。技術を並べるのではなく、それぞれをREALとVIRTUALの間にあるDECISIONへ接続しています。

SHIFTシリーズが目指している希少性は、
エフェクトの派手さではなく、
REAL、DECISION、VIRTUAL、POSSIBLE FUTUREをどうつなぐかという構造にあります。
CONCLUSION

派手さではなく、最後は信用と信頼へ。

これからWebのビジュアルは、もっと美しくなるでしょう。3Dも軽くなり、生成AIも進化します。そうなれば「綺麗」「すごい」「動く」だけでは差がつきません。だからといって、表現が不要になるわけでもありません。何を伝えるために、その表現を使うのかが以前より重要になります。

本当に存在するものを見せる。その会社が実際にやってきたことと、なぜそう判断したのかを残す。その事実から、まだ存在していない未来を見せます。そして顧客自身が「これなら、本当にできるかもしれない」と思えるところまでつなぎます。

リアルだけでは、未来は見えません。仮想だけでは、信用できません。インタラクションだけでは、意味になりません。サプライズだけでは、記憶に残りません。

リアルと仮想のあいだに「判断」を置き、その判断を自然なUIと短い言葉で体験してもらう。そして、その言葉が消えたあとにも、意味だけが少し残る。

SHIFTシリーズは、AI時代の不動産Webで、そのような伝え方がどこまで可能なのかを探る試みです。

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